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AIプランターを3か月使った実測記録|20,355件の観測でわかったこと

記録・編集:WEB先案内 · 公開 2026年10月7日 · 更新

読み始める前に

数字は残ります。ただしその数字が何を指しているかは、置き場所と作業の記録がないと後から分かりません。

センサーのついた鉢(AIプランター)を2026年6月28日から使い、観測を保存してきました。この記事は製品の紹介ではありません。この1台・1株で、何が測れて何が測れなかったかを、測った数字のまま並べます。

対象はPlantsIOのIvyです。構造とセンサーの役割はivyって何?にまとめています。この記事は、そこに書いた仕様に対して実際に届いた値の記録です。

この記事で「温度」と書くもの:センサー付近の空気の温度です。日なたではセンサー自体が温まるため、日陰・通風で測る気象の気温より高く出ます。部屋を代表する室温でもありません。

何を、どれだけ測ったのか

保存した観測は20,355件です。期間は2026年6月28日21:10から2026年10月7日09:37まで、100日12時間ぶんになります。「3か月」と書いているのはこの範囲です。

保存した観測の範囲(2026年10月7日 09:37時点)
項目 最小 中央 最大
タンク水位(mL) 0 47 80
土の湿り(参考値・%) 0 100 100
照度(lx) 0 2,263 54,607以上
温度(℃) 20 26.7 49.7
湿度(%) 27 59 84
電池(%) 6 100 100
光の積算(mol/m²) 0 2.65 17.172

照度の最大を「54,607以上」と書いているのは、この値がセンサーの上限だからです。54,607 lxちょうどの記録が67件・10日ぶんあり、次に高い値は1〜2件ずつしかありません。頭打ちになっているので、実際の明るさはこれ以上でした。

観測の間隔は一定ではありません。10分おきが11,005回、1分おきが5,015回、5分おきが3,879回でした。1日あたりの件数は1件から1,439件まで幅があります。このため「何件そうだった」という件数の割合は、そのまま時間の割合として読めません。以下では時間で重みづけした割合を使い、件数の割合と並べて示します。実際の履歴は観測データで確認できます。

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タンクが空でも、土は湿っている?

水位が0 mLだった時間は、全期間の7.0%(6.7日ぶん)でした。件数で数えると23.8%になりますが、上に書いたとおり観測間隔が一定でないため、この数字は使いません。そして水位が0 mLのとき、土の湿りの中央値は65%で、最大は100%、最小は2%でした。

タンクの水位が0 mLだった時間のうち、土の湿りがどの帯だったか

80〜100%48.7%60〜80%29.8%40〜60%16.3%20〜40%0.9%0〜20%4.3%時間で重みづけ。合計160.9時間

水位が0 mLでも、土の湿りは60%以上の帯に78.5%の時間がありました。

つまり「タンクが空」と「土が乾いている」は別のことです。2つのセンサーは測っている場所が違います。どちらを見て水をやるかという話はIvyの水位0 mLで土は湿っているで詳しく書きました。

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自動給水は起きたのか

保存している観測に「給水した」という項目はありません。水位が増えた記録はありますが、それが本体の動作なのか、人がタンクへ足したのかを、保存値から区別できません。この記録からは、自動給水が起きたとも起きなかったとも言えません(要確認)。

製品の資料どうしでも、自動給水の扱いが一致していません。特許資料と代理店の製品ページの食い違いはivyって何?に並べてあります。AIプランターを選ぶときに「自動で水をやる」と読める説明があったら、どの資料に書かれているかを確かめたほうがいいです。

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届かなかった項目がある

配信元のデータには、状態を言葉で示す項目も含まれています。ところがこの3つは、20,355件すべてで空でした。

状態を示す項目に値が入っていた件数
項目 値が入っていた件数
水の状態 0 / 20,355
明るさの状態 0 / 20,355
電池の状態 0 / 20,355

数値(水位・照度・電池残量)は届いています。届いていないのは、その数値を「足りている/足りない」と判定した言葉のほうです。配信元が載せていないのか、この個体だけの話なのかは分かりません(要確認)。このサイトが状態を言葉で見せるときは、保存した数値から独自に判定しています。

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記録は3か月つながっているのか?

つながっていません。1時間以上あいた箇所が6回あり、合計で4.3日ぶん、全期間の4.3%が空白です。観測が1件もない日が1日、10件未満の日が1日ありました。AIプランターを置いておけば記録が自動で埋まる、とは言えない結果です。

1時間以上、記録が途切れた6回

07/04 10:10から51.5時間07/06 16:00から31.9時間07/29 16:00から15.7時間07/14 11:50から1.5時間07/03 20:50から1.3時間10/03 17:30から1.0時間合計4.3日(全期間の4.3%)

最長は7月4日10:10から7月6日13:42までの51.5時間です。原因は記録に残っていません。

空白の原因は記録に残っていません。停電・通信・同期のどれなのかを後から特定する材料がないため、ここでは「空いた」という事実だけを書きます。

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途中で外に出していた日がある

この鉢はずっと室内にあったわけではありません。日光に当てるため、朝のあいだ外に出していた日があります。ただし出し入れの記録は残していませんでした。そこで、保存した観測から後づけで見分けています。

手がかりは照度です。太陽が出ていない時間帯(20:00〜翌04:00)の観測6,945件のうち、照明が点いている2,530件の最大は19,120 lxでした。この部屋の照明はここまでしか届きません。したがって昼に19,120 lxを超えた記録は、照明では説明がつかず、日光とみなせます。

照度19,120 lx超を日光とみなしたときの、外にあった記録
項目 値
該当した観測 351件 / 20,355
該当した日 32日 / 102日
時間(時間で重みづけ) 30.5時間(1.32%)
時間帯(中央) 8:10〜10:05

07月02日から10月06日まで、32日に散らばっています。1日あたりは朝の1〜2時間ほどでした。

この30.5時間は「少なくとも」の数字です。曇りの日、夕方、日陰に置いた時間は19,120 lxに届かないため、この方法では見つけられません。実際に外にあった時間はこれより長いはずです。

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温度が40℃を超えた日がある

温度は最大49.7℃まで上がりました。40℃以上だった観測は120件で、16日に分かれています。

このうち13日は、上の方法で「外にあった」と判定できた日でした。日なたではセンサー自体が日光で温まるため、空気の温度より高く出ます。49.7℃という値は、その場の気温ではなく日に当たったセンサーの温度と読むのが妥当です。

残る3日(07月15日・07月16日・08月22日)は、その日の最大照度が19,120 lxに届いておらず、外にあったのかどうかを数字から決められません。猛暑の室内なのか、曇りの日に外へ出していたのか、記録が残っていないため分けられません(要確認)。

いずれにしても、この値を部屋の室温として読まないでください。置き場所と光の入り方は室内バジルの照明と照度の記録に写真で残しました。

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電池は6%まで下がった

電池残量が20%以下だった観測は465件で、2026年7月6日から10月5日までの間に現れました。最小は6%です。充電のタイミングは記録していないため、何日もったかは言えません(要確認)。

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AIプランターを買うか迷っている人へ

100日使って、この記録から言えることと言えないことを分けておきます。1台・1株・1回ぶんの記録なので、製品一般の評価ではありません。

この100日の記録から、どこまで言えるか
言えること 言えないこと
照度・温度・湿度・水位・土の湿り・電池の数値が、履歴として残る センサーの精度。校正の方法も基準値も分からない
写真と数値を日付でつき合わせると、変化を後から追える 自動給水が働いたかどうか(要確認)
「タンクが空」と「土が乾いている」が別だと、数字で分かる 植物が育った理由。光・水・温度のどれが効いたか
記録には空白ができる、と見込んでおける 置き場所を変えた日時。記録していなければ後から正確には復元できない

AIプランターに「世話を任せる」ことを期待するなら、この記録は参考になりません。世話をしながら観察の材料を増やす道具として見るなら、残る数字には使い道があります。ただし機器が測るのは数値だけで、置き場所を変えた・水をやったという作業は自分で書き残すしかありません。この100日でいちばん困ったのはそこでした。

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この記事の出典

数字はすべて、このサイトが保存している観測から出しています。2026年10月7日09:37時点の20,355件です。

  1. ivyのお部屋「観測データ」:この記事の数字のもとになっている保存観測。画面から期間を選んで確認できます
  2. ivyのお部屋「このサイト・観測方針について」:保存観測と画面の演出の区別、記録の方針
  3. PlantsIO ヘルプセンター:製品の提供元。仕様の記述はこちらを確認しました

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まとめ:数字は残る。作業の記録は残らない

この記事で、どこまで言えるか
区分 内容
測れたこと 100日12時間で20,355件。水位0〜80 mL、土の湿り0〜100%、照度0〜54,607以上(上限で頭打ち)、温度20〜49.7℃、湿度27〜84%、電池6〜100%。
数字で分かったこと 水位が0 mLだった時間は全期間の7.0%。そのときの土の湿りは中央65%で、60%以上の帯に78.5%の時間がありました。タンクと土は別の場所を測っています。
後から復元したこと 夜間の照明の最大が19,120 lxだったことを手がかりに、昼にそれを超えた記録を日光とみなすと、32日・30.5時間ぶん外にあったと分かります。40℃以上の16日のうち13日がこれに重なります。曇りや夕方の屋外時間は捉えられないため、下限の値です。
測れなかったこと 自動給水の有無。状態を示す3項目は20,355件すべて空。センサーの精度と校正。充電のタイミング。記録が空いた6回(合計4.3日)の原因。置き場所を変えた日時。
一般化できないこと 1台・1株・100日の記録です。AIプランター一般の性能でも、バジル一般の育ち方でもありません。

数字が残るのは確かです。その数字が何を指しているかは、置き場所と測り方を書き残さないと後から分かりません。この100日でいちばん足りなかったのは、センサーの値ではなく作業の記録でした。

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